大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所内に家庭用サウナを持ち込んで使用していた問題などを調査する市議会調査特別委(百条委)が24日開かれ、冨田市長への証人尋問があった。冨田市長はサウナは「体調管理のため」と強調し「サウナに入ってイメージトレーニングをしていた」との使用方法も明かした。約3カ月間使っていたが「一部娯楽の要素もあるととられ、万人から理解を得られるものではない」と考えて撤去したと話した。【三角真理】

 サウナを設置したのは2020年7月。許可などはとったのかと問われ、冨田市長は「設置許可は市長に権限がある」と述べた。「昼に3日に1回のペース」で使ったとも証言。藤原美知子委員が「夕方5時ごろ、コロナの緊急の用で、担当職員が市長室を訪ねたところ、(控室として利用されている)女子トイレから大音量の音楽が流れており、職員がノックをすると『今大事なことをしているので15分待って』と言われたという。何をしていたのか?」と問うと、冨田市長は「サウナで体調管理していたと思う。イメージトレーニングをして今後の市政などについて考えていた。スポーツをやってきた中で常にしてきた方法で恐らくそのことを言っているのだと思う」と述べ「業務に支障はなかったと思う」と語った。

 市長控室などでのタオルの交換と洗濯についても藤原委員が質問。「職員に毎日2回4本ずつ、きれいなものに取り換えさせていたらしいが、トイレにそれほど必要か」と問うと、冨田市長はトイレにあるのは「公用のタオル」としたうえで「公用のタオルをぬらして電子レンジでホットタオルにして、顔をふいたり、リフレッシュをしていた」と説明。「それは公務で、秘書課職員が洗濯するのは当然と考えるのか?」と問われると、冨田市長は「顔をふいたり、リフレッシュしたりするのに公用のタオルを使うのは公務上問題がないと思う」と述べ「トレーニングで使ったタオルは自分で洗っていた」と弁明した。

 この日は午前10時から午後3時まで昼食休憩を挟んで約4時間続いた。市民の関心も高く、傍聴席は用意した約50席が満席となり、入れなかった約50人が別室で音声のみを聴いた。次回の百条委は3月4日に開かれる。

毎日新聞
2021/2/24 18:43
https://mainichi.jp/articles/20210224/k00/00m/040/195000c