東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長に就いた自民党の橋本聖子参院議員は19日、離党する意向を固めた。同日午前、国会内で開かれた道内関係国会議員による党北海道ブロック両院議員会では、離党せず党道連会長を続投する意向を表明したが、政治的中立を求められる立場だとして与野党から疑問の声が上がり、国会運営にも支障が出るとして翻意した。

 両院議員会では異論が出ず、橋本氏は会合後、北海道新聞の取材に対し「引き続き道連会長として尽力したい。地方創生につながるレガシー(遺産)をつくり上げるのも私の道連会長としての役割だ」と述べた。

 五輪憲章は政治的中立をうたっている。橋本氏の道連会長続投には参院自民党内で疑問の声が上がり、立憲民主党の安住淳国対委員長も離党を求めた。

 両院議員会は非公開。出席者によると、橋本氏は国際オリンピック委員会(IOC)や党本部と相談し、議員辞職や離党は必要ないとの判断に至ったと説明した。道連会長を続けたいとし、高橋はるみ参院議員を会長補佐に起用する意向を示した。道連に多分野の女性を集めた助言機関を設ける意向も明らかにした。

 道連会長は10月までにある衆院選を陣頭指揮する立場だった。橋本氏は1月、収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農水相の後を受け、道連会長に就任した。五輪相については大臣規範で公益法人の役職兼務を禁じられており、18日に辞任した。(古田夏也、田島工幸)

北海道新聞
2/19(金) 14:11配信
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