https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201219/for2012190002-n1.html
 今年の米大統領選の民主党指名争いにも出馬した、民主党のエリック・スウォルウェル下院議員が、中国人の女性スパイに籠絡されて情報収集に協力していたと一部メディアが報じ、大騒動になっている。スウォルウェル氏は米政府の機密情報に触れる機会の多い下院情報特別委員会に所属していた。こうした「ハニー・トラップ」は決して対岸の火事ではない。事情を知る識者は「スパイ防止法のない日本は、米国よりもスパイ天国だ」と警鐘を鳴らしている。

 米ネットメディア「アクシオス」が、米情報当局者の話として伝えたところによると、問題のスパイはクリスティーン・ファン(別名ファンファン)と名乗る20〜30代の中国人女性で、留学生としてサンフランシスコ近郊にあるカリフォルニア州立大学イーストベイ校に通っていた。

 女性の正体は、中国の情報機関、国家安全部の工作員で、2011〜15年に米西海岸を中心に米国各地で政治家や地方都市の首長らと交流を深め、親中世論をつくるための工作や情報収集を行っていたとされる。中西部の市長の中には性的関係を結んだ者もいたとされ、情報はサンフランシスコの中国領事館の工作責任者に報告していたという。

 スウォルウェル氏が14年の中間選挙で再選を目指していた際、中国人女性は選挙資金集めに関わるなどして関係を深めたとされる。15年に米捜査当局から正体を説明されて関係を断った。その後、FBI(連邦捜査局)の本格的捜査が入ると、女性は突如出国したという。

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