この理論の提唱者によれば、終末論を唱える新興宗教団体の預言が外れた時というのは、本来であれば教団の信頼は失墜し、信者は離れていくと思われるが、実際は逆に信仰心が高まり、信者同士の結束も高まるとされている。

理由はいくつかあるが、要約すれば、さまざまな「正当化」を行うことで、自己肯定できるストーリーに「事実を書き換えていく」のだという。

まさに、これは現在のトランプ政権とも酷似している。

トランプが既存のメディアを敵対視し、メディア側がそれを批判すればするほど、彼を支持する層の間では結束が高まっていく。

周囲からすれば、明らかに「不協和(フェイク)」だとしても、多数の信者が身近にいる状態ではそれが「協和(ファクト)」となる心理メカニズムが働いているのである。