>鳩山氏は「原口一博議員から早速原文を送っていただき読んだところ『不器用だが陽気な』との表現はあるが痛烈な批判はなかった」と主張。

原文「A pleasant if awkward fellow, Hatoyama was Japan's fourth prime minister〜」
時事通信訳「感じは良いが厄介な同僚だった」
鳩山氏訳「不器用だが陽気な」

まず、「A if B」は「BだがA」と訳すようで、この点は鳩山氏の訳が正しい。
ただし、意訳しても構わないので、他が間違いと言う事はない。

次に「Pleasant」と「Awkward」の意味であるが・・・
Pleasant「愉快な,愛想のよい」
Awkward「ぎこちない,扱いにくい,不器用な,下手な」
である。

この訳において「Awkward」を「不器用」と訳すのはさすがに苦しい。
日本では人の性格を指して「不器用な奴」と言う事もあるが、欧米ではそのような用法では用いられない。
「Awkward」を「不器用」と言う意味で使う時は、普通に「手先が不器用」とか言うような場合である。

鳩山氏が「Awkward」の訳として「不器用」を採用したのは、
日本では「不器用な奴」と言うと「愚直な男」「一途な男」と言う肯定的なニュアンスもあるからだと思われる。
ネガティブな単語ながらも、精一杯、ポジティブなニュアンスの感じられる訳語を選んだのだろう。

「Awkward」を人物評として使う時は、やはり「厄介」が妥当だと思われる。
「厄介だが気のいい奴,ハトヤマ」が妥当な訳ではないだろうか。