ゴミの収集場で立ち話をしている近所のおばさんたちの声にも、いら立った。「くだらんことばっかり話しとる。お母さんだって何を言われとるかわからんぞ」。被害妄想も出てきたようだった。

 突然に「うわーっ!!」という大声を出すことも、しばしばだった。

 世津子さんは、駐車場の持ち主に連絡をした。「あの鉄板の音、何とかなりませんか」。すぐに、音が鳴らないように処置をしてくれた。

 しかしそのことも、俊英さんは気に入らなかった。「誰もあの音だけとは言うとらん。エンジンの音もうるさいんや」

 それからも、何かにつけ外に向かって怒鳴ることはやめなかった。

 世津子さんが「やめてー!」と懇願すると少しだけやむが、しばらくするとまた始まる。

 俊英さんは体が大きい分、声も大きい。

「僕はもう決めた。声を出すことにした」

ネトウヨジャップの平均像