加藤勝信官房長官は12日の記者会見で、政府の飲食業支援策「Go To イート」事業に参加する飲食店で、新型コロナウイルスに感染した従業員が、10日時点で、12店で16人いることを明らかにした。利用者の感染者は、食事券発行事業者やオンライン飲食予約事業者などが所管する農林水産省に報告する仕組みだが、加藤氏は「報告はない」としている。

 加藤氏は10日の記者会見で利用者の感染者数について問われ、「感染者が出た旨の報告はないと聞いている」と説明する一方で、従業員の感染者については言及しなかった。

 一方、11日の衆院厚労委員会では、野党議員の質問に対し、農林水産省側が従業員の感染者について「9日時点で6道府県の15人」と答弁していた。

 加藤氏は、10日の記者会見で従業員の感染者数に触れなかったことについて、12日の会見で問われると、「当然、その時点で農水省は数字を把握していた。(質問は)利用者数ということだった」と述べた。(菊地直己)

朝日新聞
2020年11月12日 23時17分
https://www.asahi.com/articles/ASNCD6QPHNCDULFA02X.html