北海道などで新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受け、政府の分科会が9日、週後半の予定を前倒しして持ち回り形式で開かれ、政府に対策の強化を求める緊急提言をまとめた。会見した尾身茂会長は全国的に感染が拡大しているとした上で「北海道や大阪、奈良、愛知、岐阜などで増加傾向が明らかになった。このままいくと急激な感染拡大に至る可能性が十分ある」とした。

 提言では、(1)今より踏み込んだクラスター(感染者集団)対応(2)感染リスクについて、若年層や飲み会参加者にも伝わる情報発信(3)店舗や職場などでの感染防止策の確実な実践(4)国際的な人の往来の再開に伴う取り組みの強化(5)クラスターの由来を明確にするだけでなく、感染対策を検証するためにも有効なウイルスの遺伝子解析の推進が必要だとした。

 こうした「5つのアクション」に加えて、年末年始の休暇の分散▽小規模分散型旅行の推進▽保健所機能や医療提供体制の強化も、これまで以上に進めていくことが必須だという。

朝日新聞
11/9(月) 21:04配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/57811e4d2f1dda1de26b3f4d4793045274adcd4c