https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201017/pol2010170003-n1.html
 菅義偉首相は16日、官邸で日本学術会議の梶田隆章会長と15分間、会談した。両氏は今後の学術会議のあり方について、学術会議を担当する井上信治科学技術政策担当相と梶田氏とで連絡を取り合い、改革を進めることで一致した。梶田氏は、菅首相が新会員候補6人の任命を見送ったことの説明と任命を求める要望書を直接、手渡した。

 会談は梶田氏が申し入れて行われた。菅首相は会談で「学術会議は国の予算を投じる機関として、国民に理解される存在であるべきだ」と伝えた。これに梶田氏は「未来志向で、今後の学術会議のあり方を政府とともに考えたい」と応じた。

 梶田氏は会談後、学術会議から政府への提言などが不十分だとの批判があることを念頭に、記者団に対し「発信力が今まで弱かった点は、具体的に早い段階からしっかりと改革したいと申し上げた」と語った。新会員候補6人の任命見送りに関する具体的なやり取りはなかったという。

 これに関連し、加藤勝信官房長官は同日の記者会見で、「すでに任命は終わっている」とし、6人を改めて任命はしないとの考えを示した。