政治プレミア
菅新政権に“本筋の改革”を期待
2020年9月24日
田中秀征・元経済企画庁長官

 9月16日、菅義偉内閣が発足した。新首相は当初から「人事では改革に熱心な人を起用」と言い続けたが、その方針を貫けたのだろうか。

 まず、既定方針通り、党は二階俊博幹事長、内閣は麻生太郎副総理兼財務相を留任させて新しい党役員や閣僚ににらみをきかせるようにした。これで党・内閣の運営は楽になるだろうが、その分、両氏の発言力はより強くなり、首相を悩ますことになるかもしれない。

 党や内閣の人事には、恩を受けた個人や派閥への配慮がにじみでている。初当選同期生にも手厚く配慮。そして、選挙地盤を継承させてくれた小此木家に対しても、子息八郎氏を入閣させて報いているようにみえる。

https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20200923/pol/00m/010/002000c