18日朝、逮捕されたジャパンライフの元取締役が逮捕直前の17日、JNNの単独インタビューに応じ、山口元会長と政界とのつながりについて証言しました。

 18日、詐欺の疑いで逮捕された「ジャパンライフ」の元会長・山口隆祥容疑者(78)。「ジャパンライフ」は健康グッズなどの預託商法で、高齢者を中心に2000億円以上を集めました。

 「(全部でいくら投資した?)1憶3000万。保険を切り崩したの、全部解約したの。それでもって入れたお金だったの。年寄りをターゲットにした詐欺ですね、これは」(契約者の女性)

 山口容疑者は1975年にジャパンライフを創業。80年代には国会でマルチまがい商法が取り上げられたほか、中曽根総理(当時)への1000万円の献金など、政界とのつながりについても国会で追及されていました。そして去年には、山口容疑者が当時の安倍総理が主催した「桜を見る会」に招待されていたことを資金集めの宣伝に使っていたことが明らかになりました。

 「政治家の名前を出されたときは、すごくジャパンライフって信用のある日本でも有名な会社なんだなって。それで信用したことは事実だと思います」(「桜を見る会」のビラで勧誘を受けた女性)

 18日朝、愛知県で逮捕されたジャパンライフ元取締役の松下正己容疑者(61)。逮捕前日の17日、JNNのインタビューに応じ、山口容疑者と政界との関係について、こう証言しました。

 「政界とか財界とはお知り合いが多かったみたい。安倍(前首相)さんの場合、お父さんだと思います。お父さんだって言ってましたから、一番親しかったのは。(桜を見る会の)招待状とか印刷して、俺はすごいんだぞ、うちはすごいんだぞみたいなのだと思うんですよ」(ジャパンライフ元取締役 松下正己容疑者)

 また、ジャパンライフの調査を課長補佐として担当していた消費者庁の職員がジャパンライフに顧問として天下っていたことなども判明、消費者庁の姿勢も国会で追及されました。去年4月、警視庁などの合同捜査本部は、およそ30か所の関係先の家宅捜索を行いましたが、その1週間前、JNNの取材に対し、山口容疑者はこう話していました。

Q.ジャパンライフの件で話を伺いたい
 「違います。そんなことやらない、違います」(山口隆祥容疑者)
Q.債権者に何かかけたい言葉は
 「そういうこと言わないから。迷惑だから」(山口隆祥容疑者)

 巨額詐欺事件に発展したジャパンライフの預託商法。警視庁など合同捜査本部は、資金の流れなどの全容解明を進める方針です。

TBS NEWS
18日 10時34分
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4081228.htm