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「顔」も「名前」も同じ合流新党

写真:現代ビジネス

 立憲民主党や国民民主党などの合流新党が9月10日午後に代表選を行い、立憲民主党の枝野幸男代表を新たな代表に選出。党名も改めて「立憲民主党」に決定した。

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 枝野氏が獲得したのは107票で、その対抗馬である国民民主党の泉健太政調会長が得たのは42票。枝野氏の優位は当初から伝わっていたが、「かろうじて3桁を維持した」という見方もある。

 さらにいえば、推薦人に国民民主党の小沢一郎氏や牧義夫氏を加えた枝野氏は、推薦人に立憲民主党の議員を入れなかった泉氏が期待する国民民主党の票を喰い尽くしても良かったはずだ。

 選挙を行ったにもかかわらず、2017年の衆議院選の直前に希望の党に“排除”された仲間を引き入れて枝野氏が立ち上げた立憲民主党と「顔」も「名前」も同じになった。これでは国民が新鮮味を感じることはできるだろうか。

 一方でこの結果は、これからの党運営でかつての立憲民主党以外の勢力を無視できなくなるということをも意味する。

 たとえば新党名の投票結果だ。「立憲民主党」に投じられたのは94票で、代表選で枝野氏に投じら得た票数より13票も少ない。また54票が「民主党」に投じられている。「その他」の1票を加えると、新党の3分の1が「立憲民主党という党名に反対」ということになる。
誰が幹事長を務めるのか

福山氏〔PHOTO〕gettyimages

 最も重要な問題は党人事だ。とりわけ幹事長は党務を取り仕切ることに加え、近いうちに行われるだろう解散・総選挙を取り仕切る責務がある。

 一説には福山哲郎氏の留任が囁かれているが、「衆議院選を仕切るのは参議院議員ではおかしいのではないか」と異論もある。第一、「福山幹事長」では旧来の立憲民主党と何ら変わっていない。

 それでは他に誰が幹事長に適任か。もし国民民主党から出すのなら、まずは民主党政権時に文科大臣や官房長官を務め、政治歴が長い平野博文幹事長の名前が挙がるだろう。

 しかし平野氏は党内で人望があるとはいえない上、国民民主党から玉木雄一郎代表らが合流しなかった原因は平野氏にあると言われている。ある野党関係者が述べた「あの人は能力のない仙谷由人だ」という言葉が、すべてを物語ると言っていいだろう。


(略)