2006年に開催された首相主催「桜を見る会」の招待者名簿が8日、国立公文書館で初めて開示された。名簿には首相の推薦者を示す整理番号の区分が「60」と記されており、マルチ商法を展開して経営破綻した「ジャパンライフ」の山口隆祥元会長が15年、招待状を受け取ったとされる「60」の区分が首相枠だった可能性が改めて高まった。

 開示されたのは、小泉純一郎政権だった06年の桜を見る会のために内閣府が作成した「招待者名簿」(約180ページ)。10年に内閣府から公文書館に移管されたもので、公文書館では他の年の招待者名簿は確認できていないという。

 同時に開示された「特別招待者名簿・著名人名簿」「外国人招待者名簿」とあわせ、計約1万人の氏名、整理番号、役職、現住所などが記されている。

 整理番号の区分は60が「総理大臣」、65が「官房長官」(06年開催時は安倍晋三氏)、66が「官房副長官」と記載されていた。ただし、国会議員など公職者以外の氏名や役職はほぼ黒塗りで、民間の招待者については詳細が明らかにされなかった。【大場伸也】

毎日新聞
2020年8月8日 17時32分
https://mainichi.jp/articles/20200808/k00/00m/010/153000c