東京都世田谷区の世田谷区医師会が新型コロナウイルスの検査体制の拡充のため、1日当たり最大で1千件のPCR検査ができる検査機の導入を検討していることがわかった。すでに世田谷区や臨床検査会社と協議を始め、今秋までの運用を目指している。東京都医師会の角田徹副会長によると、医師会による大規模な検査機器の導入は珍しいという。

 世田谷区医師会によると、検査機は24時間稼働でき、最短3時間ほどで結果が出るという。区医師会の検査拠点に設置し、臨床検査技師を常駐させる。

 区医師会では現在、1日最大150件の検体採取をしている。採取した検体は民間の検査会社に運搬をして検査機にかけ、結果が判明するのは翌日の夕方だという。新たな検査機の導入で、翌日午前中には結果が把握できるようになる。

 ただ、区医師会では感染者の急増ですでに看護師や事務職員などの確保が課題となっているという。区医師会の担当者は「検査数を増やすには、人員の調整も進めなければいけない」と話す。

朝日新聞
2020年7月31日09時01分
https://www.asahi.com/articles/ASN7Z764TN7ZUTIL01X.html