https://www.excite.co.jp/news/article/Recordchina_20200728004/
2020年7月26日、韓国・KBSは「アラブ首長国連邦(UAE)の火星探査船はなぜ日本のロケットを選択したのか」と題する記事を掲載した。

記事はまず、「UAEが20日に火星探査船『アマル』の打ち上げに成功した際、韓国航空宇宙研究院(KARI)は祝賀メッセージを送るとともに、月や火星探査に向けた協力を提案した」とし、「韓国とUAEは特別戦略的パートナーの関係にあり、原子力発電や軍事分野、農業技術部門などで協力しているため、こうした提案をすることはごく当然のことだ」と説明。その上で「それなのになぜUAEはアマルの打ち上げに日本のロケットを選択したのか」と疑問を投げかけている。

アラブ圏初の火星探査船であるアマルは、三菱重工業のH2Aロケットで種子島の宇宙センターから打ち上げられた。韓国・科学技術政策研究院のイ・チュングン名誉研究員は「ロケットが地球を脱出するには第1宇宙速度の飛行で可能だが、火星に探査船を送るには第2宇宙速度が必要だ」とし、「現在この第2宇宙速度を具現化するロケットを保有するのは米国、EU、ロシア、インド、日本だけ」と説明した。さらに「探査船を送るのに最適な時期は2年に1回の周期で訪れるため、その時期に各国は探査船打ち上げのための競争を繰り広げることになる」とし、「こうした状況で、火星探査船を開発したがロケットを保有していないUAEは、ロケットはあるが火星探査船のない日本をパートナーに選んだ」と分析したという。記事は「宇宙競争に自国のロケットが使われることをメリットと考えた日本は安価で入札に参加した可能性が高い」「さらに種子島宇宙センターは赤道と近いため技術的側面でも有利だ」などと説明している。

(略)