新型コロナウイルスの東京都での感染拡大をめぐり、「圧倒的に東京問題」「むしろ国の問題」と発言し、対立が露呈していた菅義偉官房長官と東京都の小池百合子知事の間で20日、再び火花が散った。

菅氏は会見で、新型コロナウイルス感染者のうち軽症者や無症状者が療養するホテルの部屋数について、都では確保が遅れているとの認識を表明。「宿泊施設の確保で必要な費用は国が支援している」とした上で、都について「6月30日には2865部屋、7月7日には1307部屋だったが、16日には370部屋になっている。こうしたことについて早急に対応するという報告を(都から)受けている」と、具体的な数字を挙げながら舞台裏を暴露した。

感染者が急増する中、都の部屋確保数が逼迫(ひっぱく)している現状を指摘した上で、わざわざ、まだ余裕がある大阪のケースを引き合いに出すひと幕も。菅氏は先週、安倍晋三首相とともに大阪府の吉村洋文知事と面会している。

一方、小池氏は退庁時、報道陣から菅氏の指摘に反論があるか問われると「いえ。着実に進めているところです」と、語気を強めた。めどは立っているのかとの問いにも「立っています。確実に進めているところです」と、繰り返した。

日刊スポーツ
2020年7月20日19時52分
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202007200000826.html