東京都だけを除外して予定通り22日から始まることになった政府の旅行需要喚起策「Go Toトラベル」
東京以外でも新型コロナウイルスの感染は広がりつつあり、観光地の反応はさまざまだ。

長崎市旅館ホテル連合会の塚島宏明理事は、東京以外では予定通り実施されることを歓迎する。
 「東京の感染状況では仕方ない。ただ、県内の観光業は逼迫(ひっぱく)しており、キャンペーンが実施されることに安堵(あんど)している」。

これに対し、市内のあるホテル関係者は
「県外客を迎えたいのは山々だが、できれば感染リスクは避けたい」と懐疑的だ。

 16日夕、観光業界関係者とキャンペーンへの対応策を協議した沖縄県の玉城デニー知事は
「それ以外(東京以外)の地域の皆さんが安心して来ることができるように防疫態勢をしっかり取りたい」。

一方、沖縄本島北部のリゾートホテル経営者は
「キャンペーンへの期待は大きいだけに、何を根拠に東京を外すのか、基準を明確化してほしい。影響は少なからずある。
陽性率が高い層にはPCR検査での陰性を旅行の前提にするなどのやり方もあるのではないか」と話した。

 新型コロナに九州豪雨ものしかかる熊本県。阿蘇市観光協会の松永辰博事務局長は
「8月には熊本地震で被災したJR豊肥線の開通も予定され、感染対策をしてお客さんが来るのを待っていたのだが……。
東京発着の旅行を除外するのは仕方がない」と複雑な思いを口にした。

 熊本県は16日、九州7県を対象に20日から開始を予定していた独自のキャンペーンの当面の延期を決めた。
蒲島郁夫知事は記者会見で
「これだけの豪雨を経験した中でウイルスが拡大したら大変なことになる」と述べた。
1人当たりの県内宿泊費が1万円以上(税抜き)は上限5000円、1万円未満(同)は半額を助成する内容で、
8月31日までの期間中に20万人を呼び込む計画だった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/09cdfcaf8c03ff68be573c457353251ebc10cca2