昨年7月の参院選をめぐり、前法相で衆院議員の河井克行容疑者(57)=自民党を離党=と妻で参院議員の案里容疑者(46)=同=が逮捕された公職選挙法違反(買収)容疑事件。関係者によると、河井夫妻が合わせて94人に渡したとされる現金約2570万円のうち、月別で渡した金額が最も多かったのは昨年6月で、800万円超にのぼることが分かった。

 現金提供は、案里議員が立候補を表明した同年3月から始まったとされるが、7月4日の参院選公示日の前に陣営の引き締めを強めた形だ。

 関係者への取材によると、同年3月下旬から4月には、議員や首長を中心に計約1千万円が配られた。4月7日投開票だった広島県議選・広島市議選の時期を中心に、県議や市議らの事務所や自宅に出向き、現金を渡していた。

 5月から6月にかけては後援会関係者への配布が急増。多くは5万〜10万円で、主に相手の自宅で渡していた。6月だけで20人超の後援会関係者に配布していたほか、3〜4月に現金を渡していた県議や広島市議らにも再び渡していた。

朝日新聞
2020年6月27日22時51分
https://www.asahi.com/articles/ASN6W6SQSN6WUTIL00V.html