ロシアが日本の北方領土周辺のEEZ=排他的経済水域の一部を含む海域で地質調査を行うと日本側に通告し、外務省が抗議したことについて、ロシア大統領府は「われわれは自国の領土内であらゆる調査を行う主権を有している」と反発しました。

外務省によりますと、ロシアが、今月18日から9月18日までの3か月間、オホーツク海の広大な海域で地質調査を行うと日本側に通告してきましたが、指定された海域には、日本の北方領土周辺のEEZ=排他的経済水域の一部が含まれていました。

外務省は「北方領土に関する日本の立場と相いれず、受け入れられない」として、ロシア側に抗議しました。これを受けてロシア大統領府のペスコフ報道官は26日、メディアに対し、「ロシアは、自国の領土内であらゆる調査を行う絶対的な主権を有している」と主張し反発しました。

ロシアでは、プーチン大統領の続投を可能にする憲法改正の是非を問う全国投票が来月1日に行われます。これを前に、プーチン大統領がロシアの主権を強化したり、領土や国境を保全したりすることの重要性をいっそう強調するなど、国民の愛国心に訴えかける動きが強まっています。

NHKニュース
2020年6月26日 22時10分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200626/k10012485741000.html