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2020/04/09(木) 12:53:35.34ID:OEz6VS+I9その一方で、新型コロナウイルス禍で授業開始を4月30日に延期した慶応大学の環境情報学部長・脇田玲氏が6日付で、新入生と在学生に宛てたメッセージがちょっとした話題になっている。
「家にいろ。自分と大切な人の命を守れ。SFC(湘南藤沢キャンパス)の教員はオンラインで最高の授業をする。以上」
ネット上でも〈こういうのは短文の方が分かりやすいし、訴える〉〈安倍さんや小池さんのように、言葉が多いと若者は迷う〉〈単純明快、説得力あり〉などと好評だ。そういえば、共感を呼んでいるニュージーランド警察の自宅待機を呼びかけるツイートも短い。
「歴史上初めて、テレビの前で寝転がっているだけで人類を救える、ヘマするなよ」
日本の警察が同じことを言ったら〈ふざけている〉なんて批判も起きそうだが、重苦しい雰囲気の中では、こんなウイットに富んだメッセージで気持ちが救われることもあるのではないか。
いずれにせよ、安倍首相や小池都知事など日本の政治家から、短くても心に響くメッセージなんて、なかなか聞いたことがない。米心理学博士で医学博士の鈴木丈織氏は「短いからこそ心に響きやすい。CMのキャッチコピーがそうでしょう」とこう続ける。
「そもそも短いメッセージの方がインパクトがありますし、行間を読もうとする心理が働く。言葉の裏にある本質に迫ろうと勝手に“洞察”するので、消費者の印象に残るし、意識もする。結果、商品が売れるわけです。また短い言葉の方が、自分の言葉で本音を語っているように映る。だから心に響きやすい。逆に美辞麗句が並んだ長文は、直接語りかけられているようには感じません」
かつて「自民党をぶっ壊す!」と吠えた小泉元首相は、“ワンフレーズ政治”などと批判もされたが……。
「是非はともかく、小泉さんのワンフレーズは耳目を集めた。多くの国民が支持して“小泉旋風”が起きたわけです。新型コロナが感染拡大する緊急事態の今こそ、ワンフレーズで強く訴えかけられる、自分の言葉で語れる政治家が現れないものでしょうか」(前出の鈴木丈織氏)
まったくだ。
「後から突っ込まれることを極端に嫌う官僚は、あれもこれもと、内容を盛り込みがち。結局、焦点が定まらず、何が言いたいのか分からない官僚のペーパーを、政治家がダラダラと棒読みするだけでは、国民の心に響くわけもありません」(官邸番記者)
これではとても“ワンチーム”にはなれそうにない。
日刊ゲンダイ
2020/04/09 06:00
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