安倍晋三首相は28日の記者会見で、森友学園に関する財務省文書改ざん問題で近畿財務局職員が自殺したことに関し、「そうした事態になったことについて、行政府の長として責任を痛感しており、申し訳なく思っている」と述べた。改ざん問題の再調査の実施には改めて否定的な考えを示した。

 首相は文書改ざんについて「そもそもあってはならない問題であり、再発防止を徹底する必要がある」と強調する一方、森友学園に関する文書改ざん問題の再調査には「財務省で麻生太郎副総理兼財務相のもとで事実を徹底的に調査し、捜査当局による捜査も行われた」と述べるにとどめた。

 さらに「この問題に関わらず、説明責任を果たさないとならない」としたうえで、森友学園に関する文書改ざん問題について「厳しいご指摘があることは真摯(しんし)に受け止めながら、二度とこうしたことがないように全力を尽くしたい」と語った。【青木純】

毎日新聞
2020年3月28日 22時48分
https://mainichi.jp/articles/20200328/k00/00m/010/187000c