https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200301-00010004-abema-pol
 東京高検の黒川検事長の定年延長をめぐって国会が紛糾している。森雅子法相は「決裁は口頭も文書もあり、どちらも正式な決裁だと」として、問題はないとの認識を示しているが、野党は口頭での決裁はあり得ず、正当化するための後付けの説明だとして、森法相や法務省の対応を批判している。

【映像】乙武氏の数々の疑問に答える橋下氏

 この問題について、「ボトムアップの決裁しか念頭にないから混乱する。決裁にはトップダウン型もある。閣議決定で解釈を変更した、でよい。あとは選挙で審判を受ける、と。選挙以外でチェックをするなら憲法裁判所が必要。」とツイートしたのが橋下徹氏だ。27日のAbemaTV『NewsBAR橋下』に出演した作家の乙武洋匡氏が、この投稿について、次のように質した。

 「橋下さんにお聞きしたい。この件についての橋下さんの姿勢は甘いのではないか。司法の人事にここまで政治が口出しし、手懐けてしまったら、民主主義の基本である三権分立が成り立たないのではないか。秋元司議員や河井案里議員など、自民党の議員たちは本当に罪を犯していたのかという中、なぜこんなことをしているんだろうと思った。法治国家の前提を大きく揺るがす話になると思うし、弁護士資格を持っていて、正義にこだわってきた橋下さんには先陣を切って怒ってほしかったのに、肩透かしを食らった」。
検事長の定年延長問題で橋下氏「最終決定権は内閣にある。不満なら選挙で安倍政権を倒せばいい」

乙武氏

 すると橋下氏は「黒川検事長を検事総長にするために定年延長するのだろうといわれていて、多くの人は乙武さんと同じように感じていると思う。しかし検事総長の人事権者は誰か。内閣だ。国民審査はあるものの、最高裁判所の裁判官の人事権者も内閣だ。朝日新聞も立憲民主党の枝野代表も、その人事に政治が介入するのはおかしいというが、総理大臣が中心となって検事総長や最高裁の裁判官を選ぶということは、憲法にも法律にも書いてあることだ。しかしこれまでは実質的に現職の検事総長が次の検事総長を、最高裁の裁判官も事務総局が指名していた。そうすると民主国家なのに、国民ではなく組織の上層部の方を向いて仕事をするようになる。官僚が好き勝手できるやんと。ある意味で、安倍さんや菅さんはそこに挑戦しているということだと思う。すでに安倍内閣は最高裁の裁判官を決めたことで、政治介入だと批判を食らった。しかし、その決め方が悪いと思うのであれば、国民が選挙で倒せばいい」と反論。

(略)