昨年の「桜を見る会」参加者の推薦締め切りで、安倍晋三首相の推薦が「特例」扱いされていた可能性が濃厚となった。内閣府が30日の参院予算委員会で官邸・与党分の締め切りを「2月12日」と答え、首相事務所の締め切りとされる「20日」の8日前だったことが明らかになったためだ。

 立憲民主党の蓮舫氏への答弁。蓮舫氏は29日の同委で、省庁の締め切りの「2月8日」と首相事務所のものとされる文書に載った「20日」のズレを指摘し、「首相推薦だけ特例か」と追及。首相は「与党も含む政治枠は(省庁と)別の締め切り」と首相のみの特例との見方を否定していた。

 首相分には与党とも別の締め切りが設定されていた可能性が高まり、29日の首相答弁との整合性が問われる事態となった。内閣府の大塚幸寛官房長は締め切りを「目安に近いもの」と説明。その位置づけをあいまいにせざるを得なかった。(斉藤太郎)

朝日新聞
2020年1月30日18時34分
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