カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された衆院議員の秋元司容疑者(48)に対し、中国企業側が「IR事業をやらせてほしい」との要望を繰り返し伝えていたことが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部は、IR担当の内閣府副大臣だった秋元議員に便宜を図ってもらおうと、面会を重ねていたとみている。

 秋元議員は2017年9月28日、中国企業「500ドットコム」がIR事業で有利な取り計らいを受けたいとの趣旨であることを知りながら、同社顧問の紺野昌彦容疑者(48)ら3人から、衆院議員会館の事務所で現金300万円を受け取るなどした疑いが持たれている。同日は衆院の解散当日で、紺野容疑者らは「陣中見舞い」として渡したという。

 同社は17年7月、日本法人を設立。8月に那覇市で開いたIR関連のシンポジウムで秋元議員が講演し、接点を持った。3日後に秋元議員が内閣府副大臣に就任して以降、紺野容疑者らが秋元議員の執務室や議員会館への訪問を重ねるようになったという。

朝日新聞
2019年12月28日11時09分
https://www.asahi.com/articles/ASMDX0RWJMDWUTIL05W.html