7年間で少なく見積もっても計143人――。共産党の独自分析で桜を見る会の「昭恵夫人枠」の一端が見えてきたが、この“悪党”も彼女の推薦だったのか。


 安倍夫妻の後ろで笑みを浮かべて写っているのは、北海道の「48(よつば)ホールディングス」の淡路明人前会長だ。同社は「公開前に購入すれば、1カ月半後には10倍に値上がりする」などと偽って仮想通貨を販売。マルチまがいで3.5万人の会員をかき集め、2年間で約220億円の荒稼ぎ。2017年10月に消費者庁から一部業務停止命令をくらった「いわく付き」である。

 写真はSNS上で拡散されているもので、昭恵氏がフェイスブックに投稿した写真の服装から、48HDが行政処分を受ける前年、16年4月の桜を見る会の「前夜祭」で撮影されたとみられる。また、桜を見る会で淡路氏が菅官房長官、片山さつき前地方創生相と一緒にいる写真もSNS上では飛び交っている。

 昭恵夫人と淡路氏は他にも接点があるようだ。撮影時期は不明ながらも、ホテルの宴会場らしき場所で撮られたツーショットまで出回っているのだ。

 48HDはジャパンライフとの接点もある。渡辺道也前社長は16年のジャパンライフの会社案内で「取締役香港支社長」の肩書で紹介されていた。「山口隆祥元会長と関係が深く、ネットワークビジネス業界では知られた存在」(専門紙記者)という。

 北海道の“闇紳士”がなぜ、安倍の地元後援者だらけの前夜祭から桜を見る会に参加し、昭恵夫人と仲むつまじい写真まで存在するのか。私人であるはずの「昭恵夫人枠」での招待を疑わざるを得ない。

日刊ゲンダイ
19/12/06 14:50
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