川崎市麻生区で開かれてきた「KAWASAKIしんゆり映画祭」で、上映中止が撤回された映画「主戦場」が最終日の4日夜に上映された。会場近くの日本映画大学でもこの日、公開授業として「主戦場」が上映され、作品関係者のシンポジウムがあった。

 88席の客席を求め、4日午前には観覧希望者約250人が列をつくり、整理券426枚が配られ抽選となった。前日には男性の声で「上映を阻止するため実力行使する」との電話が主催者あてに1件あったといい、4日は警察や市民の警備ボランティアが会場付近で警戒した。

 上映中止に伴い設定された公開授業には約160人が参加した。「主戦場」のミキ・デザキ監督は「上映するなとか映像を削除せよといった圧力や威嚇に屈すると、検閲を容認することになる。政府が表現の自由を守らないときは、私たちが自分で守らなければ」と語った。

朝日新聞
2019年11月4日20時23分
https://www.asahi.com/articles/ASMC444XXMC4UTIL00F.html