日本を訪れている韓国のイ・ナギョン(李洛淵)首相は都内の大学で日本の大学生と意見交換し「若者どうしの交流が影響を受けないよう、政府は支援を強化する必要がある」と述べ、若い世代のために今の政権が取り組む必要があると強調しました。

「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」に参列するため日本を訪れている韓国のイ・ナギョン首相は23日、東京 港区にある慶應義塾大学で日本の大学生19人と意見を交わしました。

この中で学生からは悪化している日韓関係について質問が相次ぎ、「民間交流に影響しないようにするには何が必要か」とか、「実際に韓国に行くと関係の悪化は感じなかったが、そのギャップをどう思うか」などと質問していました。

これに対しイ首相は今回の日本訪問で多くの歓迎を受けてみずからもギャップを感じたと話し「いちばん心が痛むのは、関係の悪化で若者たちが影響を受け、傷ついていることだ」と述べました。

そのうえで「若者の交流が影響を受けないよう、政府はプログラムを補強したり支援を強化したりする必要がある」と述べ、両国の若い世代が未来志向的な関係を構築できるよう、今の政権が取り組む必要があると強調しました。

最後にイ首相は「皆さんは偏見を持たず、ありのままの相手の国を見てほしい」と呼びかけました。

意見交換に参加した4年生の女子学生は「韓国でも日本でも互いに知られていないことがたくさんあると分かった。若者ならではの文化を通じたいい関係を作っていきたい」と話していました。

NHKニュース
2019年10月23日 18時05分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191023/amp/k10012145381000.html