東京電力福島第一原発にたまった処理済みの汚染水について、対策を担う資源エネルギー庁の幹部職員が自身のフェイスブック(FB)に、海洋放出の可能性などを検討する同庁の有識者会議の議論に触れた上で「廃炉に責任を負ってない人はピーチクパーチク言えるけどねえ。笑。」と投稿していたことがわかった。

 投稿はその後削除されたが、菅原一秀経済産業相は1日の閣議後会見で「極めて軽率な行動」として謝罪した。経産省はこの職員の処分を検討している。

 投稿したのは、課長クラスの同庁東電福島第一原発事故廃炉・汚染水対策官(50)で、福島県の現地事務所に勤めている。9月27日に都内であった有識者会議を傍聴した後、同日にこの会議のニュースをFBに引用した上で投稿した。経産省は内規で、職務に関わる発信をする場合は上司の確認を得ることにしているが、この手続きを踏んでいなかった。

 同庁は福島第一原発の事故後、建屋などから発生してたまり続けている処理済みの汚染水の対応について検討を続けている。(野口陽)

朝日新聞
2019年10月1日19時17分
https://www.asahi.com/articles/ASMB14VM4MB1ULFA020.html