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あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」に関するお詫びと報告

Aug 15 · 22 min read
「あいちトリエンナーレ2019」の出品作の一つである「表現の不自由展・その後」について混乱を招いたことにつき、あいちトリエンナーレ2019の芸術監督として、責任を重く受け止めています。
ご迷惑をおかけした関係各所にあらためてお詫び申し上げます。
また、大村知事が設置することを発表した「あいちトリエンナーレ2019のあり方を検証する第三者委員会」における調査やヒアリングには積極的に協力し、
今回の展示に至った経緯に問題・瑕疵がなかったか、厳しく検証していただきたいと考えています。
その上で、現時点で僕が皆様にお話しできることをお話しします。

「表現の不自由展・その後」は、2015年の冬に行われた「表現の不自由展」を企画した表現の不自由展実行委員会(以下「不自由展実行委」)の作品です。
公立の美術館で検閲を受けた作品を展示する「表現の不自由展」のコンセプトはそのままに、2015年以降の事例も加えて、それらを公立の美術館で再展示する。
表現の自由を巡る状況に思いを馳せ、議論のきっかけにしたいという趣旨の企画です。トリエンナーレが直接契約を結んだ参加作家はこの「表現の不自由展実行委員会」です。
そのため、トリエンナーレと「表現の不自由展・その後」に作品を出品したアーティストとは、直接契約していません。

僕は、2018年の5月10日(木)にキュレーター会議でこの展示を再び展示することを提案しました。
そして1カ月後の6月10日(日)に、たまたま映画『共犯者たち』を東京で上映するイベントを主催していた「表現の不自由展」実行委員会の方に、映画を観た後にお声掛けしました。

その後、12月6日(木)に、Facebookを通じて正式に依頼しました。
2019年2月28日(木)と3月18日(月)の打ち合わせの段階では、僕から不自由展実行委に《平和の少女像》については様々な懸念が予想されるため、実現が難しくなるだろうと伝えていました。
しかし《平和の少女像》は2015年の「表現の不自由展」でも展示された作品であり、展示の根幹に関わるという理由で「少女像を展示できないのならば、その状況こそが検閲であり、この企画はやる意味がない」と断固拒否されました。

参考
【悲報】津田大介「悪いのは『表現の不自由実行委員会』、俺は慰安婦像も天皇も嫌だと言った」
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/news/1565883831/l50