韓国向け輸出を許可=半導体材料、管理厳格化後初−規制拡大も検討・政府

政府は8日、輸出管理を厳格化した韓国向け半導体材料の3品目について、一部製品の輸出を許可したと発表した。所管する経済産業省が個別審査した結果、今回は軍事転用の恐れがないと判断した。輸出許可は先月4日の厳格化後初めて。韓国政府によると、許可を受けた製品は半導体基板に塗るレジスト(感光材)だという。

一方、日本政府は韓国の貿易管理体制の不備は解消されていないとみて、厳格な審査は続ける。不適切な事例が見つかれば、半導体材料の3品目以外でも個別許可申請の対象に加える方針。軍事転用可能な技術が拡大していることから、現在未規制の品目についても厳格な規制対象に加えることを米欧など主要関係国と検討する。

世耕弘成経産相は8日の閣議後記者会見で「厳正な審査を経て、安全保障上の懸念がない取引だと確認できた最初の案件について既に輸出許可を付与している」と表明した。日本は以前から「問題を確認できなければ輸出を許可する」と説明している。一部許可により、韓国側が繰り返す「禁輸措置だ」との批判が当たらないことを示したい考えだ。

時事通信
2019年08月08日12時29分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019080800245&;g=eco