ロシアのメドベージェフ首相は、2日、北方領土の択捉島を訪問し、島々はロシアの領土だと強調したうえで、「抗議が多いほど、ロシア政府の代表者が島々を訪れる理由になるだろう」と述べて、今回の訪問に抗議した日本側をけん制しました。

ロシアのメドベージェフ首相は、2日午後、北方領土の択捉島を訪問し、ロシア政府の開発計画の一環で進められている学校建設の現場を視察して進捗状況を確認したほか、みずから日本の自動車メーカーの四輪駆動車を運転して、去年完成した温泉施設や、水産加工場も訪れました。

このあとメドベージェフ首相は、ロシアメディアに対して、「ここはわれらの領土で、ロシアのサハリン州の島々だ」と述べて、北方領土は自国の領土だと改めて強調しました。そのうえで日本政府が今回の訪問に抗議したことについて、「そうした抗議が多ければ多いほど、ロシア政府の代表者が島々を訪れる理由になるだろう」と述べて、日本側をけん制しました。

メドベージェフ首相は、午後5時すぎに択捉島を出発しましたが、その前に空港でロシア軍の軍用機のパイロットと懇談し、「ここは重要な場所だ。あらゆるものが着実につくられていく」と述べて、軍事的なインフラの整備を進めていく考えも示しました。

NHKニュース
2019年8月2日 18時01分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190802/k10012019471000.html