四月七日投開票の千葉市議選の開票作業で同市稲毛区選挙管理委員会が無効票を八票減らして発表していた問題で、区選管は二十八日、集計責任者の男性主査(49)を停職一カ月の懲戒処分にした。当落に影響はなく、区選管は主査を刑事告発しない。

 区選管によると、主査は開票作業中に票数が投票した人数より多かったため数え直したところ、一人の候補者の得票を八票多く数えていたことが判明。その後票数が修正されたにもかかわらず、主査は票数をさらに八票減らさなければならないと思い込み、帳尻を合わせるために無効票を減らして不正に公表した。外部から指摘を受けた区選管が内部調査したところ、主査が不正を申し出た。

 刑事告発しない理由について、主査に聞き取りをした市選管の石野隆史事務局長は「(主査が)勘違いで行った行為。複数人で(集計を)チェックすべきだったが一人で背負ってしまったことを総合的に考えた」と述べた。主査は市選管の調査に「とっさにやってしまった」「混乱していた」と述べたという。

 区選管は管理監督責任があった区選管の事務局長を減給十分の一(三カ月)、課長補佐を戒告の懲戒処分にした。

東京新聞
2019年6月29日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201906/CK2019062902000142.html