立憲民主党の枝野幸男代表は21日、安倍内閣に対する不信任決議案を週明けにも衆院に提出する方針を固めた。24日に野党5党派の幹事長・書記局長会談を開いた後、党首会談で最終確認する。国会会期末の26日に向け、参院選をにらんだ与野党の攻防が最終局面に入った。

 枝野氏は21日、岐阜市内で記者団に野党各党との調整に入る考えを表明。会期末の26日は日仏首脳会談が予定されていることから、不信任決議案の提出時期は「外交日程で相手に失礼なことをしてはいけない。そこは配慮しなければならない」と述べ、25日を軸としたい考えだ。

 内閣不信任案の提出をめぐっては、菅義偉官房長官が5月の記者会見で衆院解散の大義になり得るとの認識を表明。解散が見送られる方向との報道が相次ぐ中、枝野氏は今月16日に「解散がなさそうだから不信任案を出すと思われるのはしゃくだ。参院選に挑むので、参院で(安倍晋三首相への)問責決議を出すのが筋ではないか」といったん慎重姿勢を示した。ただ、他の野党から「野党として戦う姿勢を失ってはいけない」(国民民主党の玉木雄一郎代表)などと不満が噴出し、最終局面で提出へかじを切った。

 立憲などの野党は21日に首相への問責決議案を参院に提出したが、24日午後の参院本会議で否決される見通し。内閣不信任案の提出の最終決定は、問責決議案の処理が参院で終わった後となる方向だ。(中崎太郎)

朝日新聞
2019年6月22日03時00分
https://www.asahi.com/articles/ASM6P74GXM6PUTFK02R.html