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法定伝染病(読み)ほうていでんせんびょう
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
法定伝染病
ほうていでんせんびょう

旧伝染病予防法による感染症の分類。
コレラ,疫痢を含む赤痢(→アメーバ赤痢,細菌性赤痢),
腸チフス,パラチフス,痘瘡,発疹チフス,猩紅熱,
ジフテリア,流行性脳脊髄膜炎,ペスト,日本脳炎の 11種。
これら感染症の患者を診断し,またはその死体を検案した医師は,
市町村長あるいは管轄保健所長(→保健所)への届け出を義務づけられ,
感染症またはその疑いのある患者が出た家の世帯主なども受診と
届け出が課せられた。患者の隔離,所持品や住居などの消毒,
家族ないし接触者の検査なども規定された。今日これらの感染症は,
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律による分類に応じ,
措置などが定められている