自民党の谷口俊介兵庫県議(41=兵庫)が先月の統一地方選挙期間中、スーパーの駐車場で当て逃げをし、弟を身代わりとして出頭させていた。兵庫県警神戸西署が道交法違反(事故不申告)と犯人隠避教唆などの疑いで調べている。


 谷口議員は県議選中の4月2日午前、自分で車を運転し、神戸市西区のスーパーの立体駐車場に入場。左右どちらに曲がろうか迷いながらギアをバックに入れ、方向転換しようと後退した際、開閉式バーに接触した。しかし何もなかったように谷口議員はその場から車で走り去り、バーは数回作動した後、根元からポキッと折れた。

「スーパーから警察に連絡があり、防犯カメラの映像を確認したら、谷口議員名義の車がバーに接触する場面が写っとった。それで事務所に電話をしたら、『運転していた者を出頭させます』いうことやった。4日午後、署に『私が運転しています』って男性が来たんやが、議員本人ではなく弟やった。しばらく状況を聞いとったら話におかしなところがあったんでそこを突いたら、嘘をつき通せないと思うたんか、『実は兄が運転してました』と、言うたんや。その後、本人が調べに応じ、『バーに当たって、走り去ったことは間違いありません』と話した」(捜査事情通)

 谷口議員は複数のメディアの取材に対し、「事故に関するコメントはできない。弁護士に任せている」と答え、本紙が事務所に電話しても留守番電話になったまま。「連絡が欲しい」というメッセージを残したが、締め切りまでに返事はなかった。

 谷口議員は2011年4月の県議選で初当選し、今年4月の県議選ではトップ当選で3選。自民党兵庫県連の青年局長を務めている。

 そんな立場にありながら、当て逃げして身代わりを立て、説明もせずに逃げ回るとはタチが悪い。

日刊ゲンダイ
19/05/12 06:00
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