「かーえーれ! かーえーれ!」――。16日午後7時からJR高円寺駅前で行われた自民党杉並区議候補の応援演説。「帰れコール」の先にいたのはナント、杉田水脈衆院議員だった。

 杉田議員といえば、月刊誌「新潮45」への寄稿で、LGBTを「生産性がない」とあげつらった人物。党内外からはもちろん、国内外から批判を浴びた“大炎上議員”だ。

 杉田議員は問題発覚後に自身のホームページに「差別する意図はなかった」との釈明コメントを掲載。問題の収束を図ったが、杉並区議選に出馬した松浦威明氏(47)の応援演説に駆けつけたのがあだとなった。

 杉田議員がマイクを握った瞬間、「生産性で人を測るな」などと書かれたプラカードを持った聴衆のボルテージは全開に。冒頭の「帰れコール」が沸き起こり、高円寺駅前はパニック状態に陥った。

その混乱ぶりは、主役の松浦が演説中に「高円寺の皆さま、本当に申し訳なく思っています」と謝罪したほど。「杉田水脈さんを呼んだこと、後悔しております」と言い出す始末だった。

 ところが、混乱の“震源地”である杉田議員は聴衆から差別発言を問いただされても、「差別していないので謝りません」と反省ゼロ。差別発言について公の場で語るのか、改めて事務所に問い合わせると、「ホームページにアップしたコメントが公式見解です」(杉田事務所)との回答だった。

「悪名は無名に勝る」と言うが、杉田議員は最近、「予算委員会などテレビ入りの国会審議で、中継に映る席を確保しようと必死だった」(永田町関係者)とささやかれている。

 差別発言を清算しない限り、いくらテレビで顔を売っても、自身が発した“呪い”からは解放されませんよ、センセイ!

日刊ゲンダイ
19/04/17 11:50
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