青森県沖で最新鋭のF35戦闘機が墜落した事故で、パイロットが緊急脱出した形跡が見られないことがわかりました。航空自衛隊は、脱出の手順を踏む時間もない事態になり、墜落した可能性もあるとみて、当時の状況を調べています。
9日の夜、青森県三沢市の沖合で航空自衛隊の最新鋭のステルス戦闘機F35A、1機が海に墜落しました。

乗っていた40代のパイロットの行方は現在もわかっておらず、自衛隊の航空機や艦艇などが24時間態勢で捜索を続けています。

この戦闘機にはパイロットの操作で座席ごと操縦席を飛び出しパラシュートで降下する緊急脱出の装置がありますが、航空自衛隊によりますと、今回はその際に出される信号が受信されておらず、緊急脱出した形跡が見られないことがわかりました。

また、これまでの調査では、事故機から墜落の前に「訓練を中止する」という通信があったこともわかっています。

このため航空自衛隊は、何らかのトラブルの兆候が確認されたあと、緊急脱出の手順を踏む時間もない事態になり墜落した可能性もあるとみて、当時の詳しい状況や事故の原因を調べています。

NHKニュース
2019年4月11日 4時44分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190411/amp/k10011880091000.html