過去最大の7兆4610億円に上る東京都の2019年度一般会計予算が28日、都議会本会議で知事与党の都民ファーストの会(都F)や公明党などの賛成多数で可決。混乱続きだった今年最初の都議会定例会は幕を閉じたが、場外乱闘は続いている。

 ナント、委員会の紛糾中に都Fの女性都議に押し倒されたとして、自民の男性都議が警察への被害届提出を視野に準備を進めているのだ。26日に都議会自民の吉原修幹事長が会見で明かした。

 問題の小競り合いは14日の予算特別委員会で起きた。議事進行に反発した自民・共産両党が退席したまま委員会が開かれる異常事態に陥り、議場は紛糾。委員長席に自共両党の都議が殺到する中、質問を始めた都Fの木下富美子都議と自民の小松大祐都議がもみ合った。映像を確認すると、木下氏が小松氏を突き倒したように見える。

 被害届提出の動きに、都Fの伊藤悠政調会長代理は「(木下氏の)行為は『押しやった』。押し倒したわけでもなく、突き倒したわけでもない。どいて欲しいと再三申し上げた末に押しやった」と反論。男性都議が女性都議に押し倒されたと訴えて、“警察沙汰”とは珍しい。

 前代未聞のトラブルも本をただせば、築地市場跡地の再開発を巡る小池知事の説明責任逃れに起因する。小池氏の逃げ切りは許されない。

日刊ゲンダイ
19/03/29 14:50
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