年金事務所長がヘイト投稿 現在は削除、機構更迭

 日本年金機構の世田谷年金事務所の葛西幸久所長が匿名でツイッターに人種差別的な投稿を繰り返していたことが25日、機構などへの取材で分かった。本人は機構に対し、事実関係を認め謝罪。機構は所長を機構本部の人事部付とする事実上の更迭人事を発表した。投稿は全て削除されている。機構などによると、葛西氏は韓国人について「属国根性の卑怯な民族」「在日一掃、新規入国拒否」などとツイッター上でつぶやいていた。野党議員についても「いるだけで金もらえるタカリ集団」と投稿していた。

 また、障害年金の診断も行っている精神科医の香山リカ氏のツイッターに「さすが金梨花さん」などと返信、香山氏の本名も投稿していた。香山氏は共同通信の取材に「外国籍の事実はないが、特定の民族への差別的な発言は非常にショックだ。私が審査した障害年金の申請者について、所長が不利益な扱いをしていないか心配だ」と述べ、今後、機構に確認する考えも示した。

 葛西氏はツイッター上で投稿者が自分であると突き止められ、24日朝、機構に「不適切な発信をしていた」と申し出たという。機構は「差別的な発言はあってはならず、極めて遺憾である」とコメント。処分については「厳正に対処したい」とした。

産経新聞
2019.3.25 12:47
https://www.sankei.com/affairs/news/190325/afr1903250007-n1.html