「日本語学校を卒業すれば就職できる」といううたい文句で、ブータンから来日したにもかかわらず、100人以上の留学生が仕事を斡旋されず「だまされた」と訴えていることがJNNの取材でわかりました。

 「日本語の勉強して、終わったら就職できると言われた。みんな全員怒っています」(ブータン人留学生たち)

 これは、学生らが留学斡旋会社と交わした契約書です。そこには「2年間の日本語学校を卒業すると、年間460万円まで稼げる仕事を斡旋する」と書かれています。

 留学生や支援者らによりますと、2年前からブータンの労働人材省と現地の留学斡旋会社が留学生を募り始めたといいます。

 若者の失業率が高く、大卒の初任給が3万円ほどのブータン。これまでに730人以上が来日し留学のためにほぼ全員が120万円ほどの借金をしたといいます。ところが・・・

 「私たちが日本に行く前日にサインした。2枚目の契約書の説明は、留学斡旋会社はしていない」(ブータン人留学生たち)

 出発直前に内容も確認せずに別の契約書にサインするよう促され、そこには「N2」というハイレベルな日本語を習得しないと仕事は斡旋できないと書かれていたのです。

 「説明は嘘ばっかりだと思っています」(ブータン人留学生)

 「いつもアルバイトして、勉強の時間はあまりない」(ブータン人留学生)

 結果、少なくとも100人以上が仕事の斡旋を受けていないということです。ブータンでは留学生の保護者らおよそ500人が被害者の会を結成、学生の留学ビザがまもなく切れるため、日本の外務省も動向を注視しています。

TBS NEWS
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3616345.htm