“統計不正”追及は不発、当時の責任者ら欠席で

 国会では4日から論戦の舞台が参議院に移り、来年度予算案の審議がスタートしました。野党側は当初、統計不正問題を取り上げる予定でしたが、思わぬ理由で不発に終わりました。

 「今回の(沖縄)県民投票、結果をどう受け止めているのか」(自由党 森ゆうこ幹事長)

 「普天間基地の固定化は、断じて避けなければならない。これをもはや先延ばしにすることはできない」(安倍首相)

 野党側は沖縄県の辺野古沿岸部の埋め立てについて、県民投票で7割以上が「反対」の意思を示したにも関わらず、埋め立て作業が続行されていることを厳しく批判。これに対し、岩屋防衛大臣は「沖縄側に丁寧な説明を行っていく」という答弁に終始しました。一方、厚生労働省の統計不正問題については。

 「統計不正の問題について聞こうと思ったが、姉崎さん(元統計情報部長)は月曜の午前中は調子が悪いと。代わりの厚労省、藤澤政策統括官は、けさ、急に具合が悪くなったと。お見舞いを申し上げるしかありません。お大事にと」(自由党 森ゆうこ幹事長)

 「毎月勤労統計調査」の対象をめぐり、総入れ替え方式から部分入れ替え方式に変更した際の責任者である厚生労働省の姉崎元統計情報部長らが欠席したため、本格的な追及は4日は見送りとなりました。5日も予算委員会は開かれますが、与野党は6日に統計問題を中心とした集中審議を行うことでも合意しました。

 一方、JNNはこの土日に世論調査を行いました。統計不正調査の問題をめぐり、これまでの政府の説明に納得できるか聞いたところ、「納得できない」と答えた人は67%で、「納得できる」の14%を大きく上回りました。

 また、「毎月勤労統計」の不正調査について厚生労働省の特別監察委員会が行った再調査で、組織的な隠蔽はなかったと結論づけたことに「納得できない」と答えた人は62%で、いずれも政府側の説明に6割以上の人が満足していないことがうかがえます。

TBS NEWS
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3613758.htm