インド、パキスタン領内で武装勢力を空爆 米国は双方に自制要請

[バラコット(パキスタン)/ニューデリー 26日 ロイター] - インド政府は26日、同国の空軍機が同日、パキスタン国内のイスラム過激派ジェイシモハメドの拠点を狙った空爆を実施し、武装勢力のメンバー多数が死亡したと発表した。

政府高官筋によると、武装勢力のメンバーとみられる300人が死亡した。

インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方では今月14日、インドの治安部隊を乗せたバスを狙った乗用車による自爆攻撃があり、同部隊の隊員44人が死亡した。攻撃後、パキスタンを拠点とするジェイシモハメドが犯行声明を出していた。

一方、パキスタン側は、爆弾は森林地帯に落下したとし、被害や死者は出ていないと主張。多数が死亡したとのインドの発表を否定した。

パキスタン政府は、自ら選択した時期および場所で対処すると表明。パキスタン軍のスポークスマンは、核兵器の使用の是非を決定する権限を持つ会議が招集された、と述べた。ともに核保有国であるインドとパキスタンを巡る情勢が一段と緊迫化する可能性が高まっている。

パキスタンの長年の同盟国である中国と、国連のグテレス事務総長は、インドとパキスタンの双方に自制するよう要請した。ポンペオ米国務長官は、インドとパキスタンの外相とそれぞれ個別に会談したとし、「自制してこれ以上の軍事行動を避けるよう」促したことを明らかにした。

ロイター
2019年2月26日 / 18:23
https://jp.reuters.com/article/india-kashmir-foreignsecretary-idJPKCN1QF0Y6