またロシア機、日本海飛行=哨戒機、山陰から北海道沖−防衛省

 防衛省統合幕僚監部は17日、ロシアの哨戒機「IL(イリューシン)38」が同日午前から午後にかけて、山陰沖から北海道沖の日本海を飛行したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したが、領空侵犯はなかった。海上自衛隊や米軍の潜水艦の情報を収集している可能性がある。

 ロシア機をめぐっては、16日にも戦術偵察機SU24が北海道の礼文島(れぶんとう)沖や、新潟県の佐渡島沖などの日本海を飛行し、空自機が緊急発進していた。

 空自機が撮影したIL38の機体後部には、MAD(マッド)ブームと呼ばれるセンサーとみられるものがある。MADは潜水艦が航行する際に生じる磁場の変化を検知する装置。機首上部には電子情報収集用とみられるレーダーが、下部には洋上監視用のアンテナを保護するレドームとみられるものが見える。

 IL38は、昨年11月に山口県沖から北海道沖まで飛行していた。
(時事通信社編集委員 時事総研 不動尚史)。

時事通信社
2019年01月17日22時07分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019011701326&;g=soc