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2018/11/09(金) 11:40:25.20ID:CAP_USER9■<大使館にとって最重要課題>
安倍首相は臨時国会の所信表明演説で「入管法改正」を訴えた中で、半年前に来日したベトナムのクアン国家主席(9月21日死去)との会話を取り上げた。
「(クアン主席が)来日の際、訪れた群馬の中小企業では、ベトナムの青年が、日本人と同じ給料をもらいながら一緒に働いていた。そのことをクアン主席は大変うれしそうに私に語って下さった」
7日の参院予算委員会で小池晃議員(共産)は「群馬のケースはごく一部だ」と指摘しながら、紹介したのは在ベトナム日本大使館がリリースしたセミナーの記事だ。
10月13日にベトナム・ハティンで開催された日越人材育成交流会。訪日希望の学生や教育関係者ら240人が参加した。日本大使館を代表して桃井竜介1等書記官があいさつ。多くのベトナムの若者が日本で働いていることを喜びつつ、こう語ったのだ。
<ベトナムは(日本での)技能実習生の失踪者数、犯罪検挙件数がワースト1位。ベトナムの若者は決して最初から犯罪をしようと思って日本に行っているのではなく、犯罪をせざるを得ない状況に追い込まれています。ベトナムそして日本において、悪徳ブローカー、悪徳業者、悪徳企業が跋扈しており、ベトナムの若者を食い物にしています>
<日本におけるベトナムのイメージ、そしてベトナムにおける日本のイメージが悪化することを懸念しています。本問題は大使館にとって最重要課題です>
あいさつをした桃井書記官に改めて話を聞くと、「ベトナムだけでなく、日本側の受け入れる管理団体や企業にも悪いところはあると思います」と語った。技能実習生の現状を見るに見かねた大使館の異例の“あいさつ”ではないか。
小池氏に見解を聞かれた河野太郎外相は「ベトナム国内で、ベトナムの若者の夢を損なうようなブローカーが跋扈していることは重大な課題だ」と、あえてベトナム側の問題だけに言及。
■前のめり政権は聞く耳を
安倍首相も河野外相も、都合のいい一部だけを見て、日本が悪い悲惨な実態からは目をそらす。そうして、外国人労働者受け入れ拡大に前のめりになっているが、半年でマトモな受け入れ態勢を築くのは不可能だ。
例えば、ベトナム人実習生は12万人もいるのに、厚労省には、ベトナム語ができる相談員はたったの1人しかいない。週2回、面談や電話で相談を受けているというから、あまりにもショボ過ぎる態勢だ。
小池氏は「来年の4月までに、これだけの問題が山積しているものが解決できるのか。決意だけ語って、ボロボロの臨時国会で通すなど許されない」と法案の撤回を求めた。
見切り発車で外国人労働者を拡大すれば、国際社会における日本のイメージは奈落の底だ。
日刊ゲンダイ
2018/11/09 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241236/