自民党は29日の衆院本会議で行う安倍晋三首相の所信表明演説に対する代表質問で、稲田朋美・総裁特別補佐(筆頭副幹事長)を質問者に起用する。代表質問は各党の最高幹部が立つのが基本だが、異例の「抜擢(ばってき)」だ。

 稲田氏は安倍首相に見いだされて政界入りし、思想信条も近い。すでに閣僚や政調会長を経験したが、昨年7月に防衛相を引責辞任した後、表舞台から遠ざかっていた。今月の内閣改造に伴い、事実上の安倍首相の指名で総裁特別補佐に就任。「復権」への足がかりを築いている。

 ただ、今年1月の通常国会の代表質問では二階俊博幹事長が立つなど、自民党は幹事長など党三役クラスをあててきた。それだけに、党内には「『女性活躍』が理由だが、大抜擢過ぎる」(関係者)とのやっかみもある。(石井潤一郎)

朝日新聞
2018年10月24日21時43分
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