2018年10月24日 17時27分憲法
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181024/k10011684131000.html

安倍総理大臣の所信表明演説について、与野党の反応です。


二階幹事長「気迫みなぎっていた」

自民党の二階幹事長は記者団に対し、「安倍総理大臣の新たな3年間のスタートにふさわしい演説だった。国づくりへの意欲や、やる気に満ちたもので、これから大いに頑張っていこうという気迫がみなぎっていたことを高く評価したい」と述べました。

また、二階氏は憲法改正について「安倍総理大臣も大いに意欲を持っているし、チャンス到来と思っているのでしっかりやっていきたい。ただ、だからと言って、何でも急げばいいというものではない。国民が『早すぎて、ついていけない』ということではダメで、国民に理解してもらいながら、対応していきたい」と述べました。

石破元幹事長「安全で無難な演説」

自民党の石破元幹事長は、記者団に対し「安全で無難な演説だった」と述べました。そのうえで「安倍総理大臣は、憲法について、『具体的な改正案を示す』と言っていたが、これまで言われてきた『イメージ案』や『たたき台』とは、
かい離がある気がする。自民党の案だとすれば、党の正式な手続きを必要とするのは言うまでもない。プロセスをすべて飛ばすのは、かなり危険だ」と述べました。


公明 山口代表「緊張感持った政権運営の姿勢」

公明党の山口代表は、記者団に対し「補正予算案の早期成立を目指し、災害からの復旧・復興に取り組むことを力強く述べるとともに、日中関係のレベルアップを目指す意欲も表れていた。緊張感を持った政権運営を心がける姿勢も示していて、誠実さは、今後も保つべき重要な柱だと同感した」と述べました。

そのうえで憲法改正について「自民党総裁の立場で抑制的に言及していたように思う。国会が議論の土俵であるという原則を踏まえ、現場でよく議論を重ねてもらいたい」と述べました。


立民 枝野代表「美辞麗句だけで中身なし」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し「青年の主張ならば立派だが、美辞麗句だけを並べて全く中身が伴っていない。『辺野古基地』や消費税、公文書の改ざんの問題をどうするのかなど、国民から問われていることは、全く何も話していない。光の部分だけ強調するのは政治の責任放棄だ」と述べました。

また枝野氏は、憲法改正をめぐって「総理大臣は憲法の改定に権限を持っておらず、意味のない妄言だ。少なくとも上から目線で言われるような話ではなく、第1次安倍内閣以来、国会での建設的な議論を常に壊してきたのは安倍晋三氏だ」と述べました。


国民 玉木代表「心に残るところなかった」

国民民主党の玉木代表は、記者会見で「あまり心に残るところがなく、同じテープをもう一回、聴いているような感じがした。外交も、いつも気合いだけという感じがする。特に拉致問題は、具体的な道筋が見えないので、国会でただしていきたい」と述べました。

また玉木氏は憲法改正をめぐり、「そもそも認識が間違っている。権力を縛るのが憲法の基本的な理念だが、『権力者が描きたい夢を書き込むのが憲法だ』というのが、安倍総理大臣の憲法観だということがよくわかり、なかなか折り合いはつかないと思った。安倍総理大臣が言う9条改憲案は反対だ」と述べました。