今月25日からの安倍総理大臣の中国訪問を前に、東京都内で、日中関係をテーマにした会合が開かれ、出席した福田元総理大臣は、首脳会談を通じて、日中両国が協力して、国際秩序を維持するための具体策を打ち出すよう求めました。

この中で、福田元総理大臣は「昨今、世界の政治、経済、安全保障の仕組みが大きくきしんでいることを実感し始めている。日中両国は、国際秩序を守り発展させるために、ともに責任を果たし、懸命に努力していかなければならない」と指摘しました。

そのうえで、今月25日から安倍総理大臣が中国を訪問し、習近平国家主席と首脳会談を行うことについて、「現在の国際秩序を護持し、発展させなければならないという点で両首脳は明確な共通認識をお持ちだと思う。それをどのように具体化させるか、大きな方向性をぜひ打ち出してほしい」と述べました。

また、会合に出席した西村官房副長官は「安倍総理大臣の訪中では、北朝鮮の非核化や、自由で公正な貿易秩序の維持発展などを議論し、その先には、習近平国家主席の訪日も実現したい」と述べました。

一方で、「東シナ海の安定なくして、日中関係の真の改善はない。東シナ海を平和、友好、協力の海とするため、双方が努力しなければならない」と指摘しました。

このほか、有識者によるパネルディスカッションで、自民党の石破元幹事長は「米中貿易戦争を、どのように収めていくのか、日中でも話をしたい。きちんとアメリカに対しても、言うべきことは言わねばならない」と述べました。

NHKニュース
2018年10月14日 14時47分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181014/k10011671161000.html