「西欧含めて、民主主義で国民が幸せになったという話は聞いたことがない」「そろそろ民主主義に対する幻想は捨てなければならない」と日本精神科病院協会(日精協)の山崎学会長が同協会の機関誌8月号の巻頭言に書いた問題で、精神障害のある市民らが28日、東京都内で討論集会を開きました。

 主催は精神科医療の身体拘束を考える会(代表・長谷川利夫杏林大学教授)。同日、8月号の巻頭言に関する山崎氏宛ての質問状を日精協に渡しました。

 日精協は精神科病床を持つ全国約1200の病院でつくる団体。山崎氏は、5月号の巻頭言(コラム)で「精神科医にも拳銃を持たせてくれ」という医師の発言を紹介し、社会問題化しました。

 長谷川さんは5月号の巻頭言には事実誤認に基づき書かれた内容があり、それに対する同会の質問に山崎氏は回答していないと強調。8月号の内容は「民主主義を否定するものだ」と批判しました。

 精神科医の香山リカさんは、山崎氏が安倍晋三首相と“お友達”であるため精神科医は声をあげづらい状況だが、当事者とともに声を上げることが重要だと指摘。精神障害のある男性は「5月号の内容を知った仲間の中には医療不信に陥り治療中断になっている人もいる」と語りました。

しんぶん赤旗
2018年9月29日(土)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-09-29/2018092914_02_1.html