<社説>知事選・ネット投稿 民主主義壊すデマの拡散

インターネットが「落選運動」のために利用されている実態が、本紙によるツイッターの分析で明らかになった。
知事選に立候補した佐喜真淳、玉城デニー両氏の名前を含む一般人の投稿は候補者に対する中傷が多い。

明らかな偽情報や検証できない真偽不明の情報で候補者を攻撃するケースも現れている。憂慮すべき事態だ。

支持する候補者を当選させたいからといって、根拠もなく対立候補を誹謗(ひぼう)中傷することは許されない。情報を受け取った側が本当のことだと思い込むと、選挙結果に影響しかねないからだ。

だからこそ、公職選挙法は、当選させない目的をもって候補者に関し虚偽の事項を公にしたり、事実をゆがめて公にしたりした者への罰則を規定している。

インターネット選挙運動は2013年に解禁された。候補者にとっては自らの政策を発信しやすくなり、有権者にとっては政治参加が容易になるといった利点がある。

現実を見ると、候補者を肯定してアピールするよりも、否定しておとしめることに利用されている観がある。
人々の内面に潜む悪意が、手軽なインターネットツールによって顕在化してきたともいえる。

県知事選に関するツイッター分析によると、9月9日から告示日の13日までに一般の人が投稿したツイートの大半が玉城氏への攻撃や批判的な意見だ。
9〜12日を見ると、約9割に上る。

佐喜真氏に対しては、肯定的な内容も否定的な内容も少ない。肯定的な内容だけを見ると、玉城氏の方が佐喜真氏よりも多かった。
SNSは誰でも情報を発信できるだけに、内容は玉石混交だ。信頼性に乏しい情報が飛び交う空間でもある。受け取る側に真偽を見極める力がないと、うっかり信じ込んでしまうだろう。

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-806484.html


参考
琉球新報「ネット上で玉城デニー氏が攻撃されている。民主主義壊すデマの拡散やめろ!」
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1537569232/l50