「笑顔を絶やさず、頑張ってください」――。投開票まで1週間に迫った自民党総裁選で、石破茂元幹事長(61)に強力な“援軍”が現れた。石破氏が総裁選の特設サイトに開設した〈応援メッセージ シリーズ〉に登場した妻・佳子氏で、ネットにアップされた途端、〈清楚な美人〉と話題になっているのだ。

 長い髪をひとつに束ね、青いカーディガンを着て静かに語る佳子氏。石破氏とは慶大法学部の同級生なのだが、とても60代とは思えない。「この人は何歳に見えますか?」という化粧品のCMに登場しても不思議じゃない。カメラに向かって穏やかな表情で語り掛ける姿は、仏頂面でぶっきらぼうな口調の石破氏とは対照的。間違いなくダンナの好感度もアップしただろう。

 今回の総裁選勝利者の妻は、必然的にファーストレディーになるから、国民の関心が集まるのは当然だ。その人物が慶大卒の才媛に加え、美人となれば話題になるワケだ。佳子氏は目立つのが嫌いらしく、これまでメディア露出度も低かったから、余計に騒がれるのだろう。

 他方、もうひとりのファーストレディー候補である安倍首相の妻・昭恵氏といえば、目立つのが大好き。「私人」でありながら一時、複数の官僚を使用人のようにコキ使い、好き勝手に飛び回って疑惑の森友小学校の名誉校長にも就いた“問題児”だ。森友問題のキーパーソンとして、いまだに国民から国会招致を求める声は強く、とてもじゃないが表に出てこられる状況ではない。

 おそらく、石破陣営からすれば〈党員の皆さん、(佳子氏と昭恵氏の)どちらがファーストレディーにふさわしいかも考えて〉という強烈なメッセージが込められているのだろう。なるほど、さすが戦略家の石破氏だ。

 こうなったら、佳子氏は前面に出てきて、「私は居酒屋を経営しません」「私は官僚をコキ使いません」「私はオカルトを信じません」と訴えるべきだろう。ファーストレディーの選挙があれば、間違いなく佳子氏が完勝で、昭恵氏は大惨敗だ。

日刊ゲンダイ
2018年9月15日
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